『万引き家族』映画評価 監督/脚本「是枝裕和」

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食べログ的評価:3.5

「万引き家族」とは?

家計の足しに、家族ぐるみで万引きを重ねるうちに、一層強く結ばれる一家。だがそれは社会では許されない絆だった。ある事件をきっかけにバラバラに引き裂かれた彼らは…。第71回カンヌ国際映画祭の最高賞パルムドール受賞作。

「万引き家族」の感想

万引き家族といえば、日本でもかなり話題となっていましたが、国際的に知名度の高いカンヌ国幸映画祭でのパルム・ドール。日本人監督作品としては、1997年の今村昌平監督「うなぎ」以来21年ぶりである。パルム・ドールという響きはなんかかっこいい。

血のつながりよりも、心のつながりを大切にする家族にかなり胸を打たれた。
実際に血がつながっていても、心がつながっていない人たちがいるのはたしかである。そういうニュースは日々ワイドショーで話題となっている。

その子を産んだから、母親といえるのはたしかに一般論ではそうかもしれない。しかし、虐待とか、大切にしていないのにも関わらず、母親と言えるのか?これは甚だ疑問である。
大切にしてくれるところに行った方がその子たちのためにいいのは当たり前だと思う。

この作品の中の家族は、みんな血はつながっていない。お互い大切に思っているのにも関わらず、本当の家族といえないもどかしさを、大人視点、子供視点から描かれている。

物事の本質を捉えているのだけれど、社会から認められない。
これは古今東西色々なところでみられるとは思う。人間社会では仕方のないことなのかもしれない。

本質と社会のギャップに気付かされた名作だと思います。

扱っているテーマ、ストーリー、クオリティ、どれをとってもカンヌ国際映画祭のパルム・ドールに値する作品だと思いました。