『経営センスの論理』楠木健 (一橋大MBA教授)著 おすすめビジネス書評

著者はだれ?経営の専門家?戦略の専門家?

現在、一橋大学大学院国際企業戦略研究科(ICS)の教授をされている方で、一橋大学商学部出身です。一橋ICSというと、つまり一橋大学のMBA(経営学修士)コースの担当教授ということですね。専門は競争戦略とイノベーションだそうです。一度講演を聞いたことがありますが、辛口批評などを交えながら面白おかしく、わかりやすく説明してくれる方ですね。他にも有名な「ストーリーとしての競争戦略」という本も書かれています。こちらの本も読んだことがありますが、AmazonやDELLなどの外国企業の戦略や、日本企業の戦略の本質がとても分かりやすく書かれていました。

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この本を読んで、これから使えそうだと思ったことは以下です。

  1. 古今東西の優れたリーダーは現場に出ていく
  2. スキルとセンスは別。スキルはアナリシス(分析)。センスはシンセシス(総合)。
  3. 経営には事業を丸ごと運営していくセンスが必要。センスのない人は経営なり、戦略の仕事につけない方がお互い幸せ
  4. 「どうなるか」ということより、「こうしよう」と考えることが戦略
  5. 戦略には、「ポジショニング」と「能力」の二つがある
  6. 経営者にはストーリーを語る力が必要
  7. 顧客側のニーズは基本的に連続。それを敏感にしることが大切。

経営センスの論理のメモ

  • 昔から優れた経営者は現場に出ていくらしいです。Googleの元CEOのエリック・シュミットしかり、GEの元CEOジャック・ウェルチもしかりだそうで、現場にどんどん出て行って情報収集するそうです。なぜそういうことをするのか?それは自分の役割に対するオーナーシップが強いからだそうです。下で働いている人たちは、そういうオーナーシップを持った人たちと一緒に働くことができれば、なんてうれしいことでしょう。時に面倒くさいときもあると思いますが。

  • スキルとシンセシスは別。経営には、シンセシスの能力が必要。スキルは、例えば英語力であったり、会計の能力であったりするものです。シンセシスは総合的に考える能力ですね。戦略の本質はスキルではなく、シンセシスにあり、スキルをいくら鍛えても、優れた経営者になることはできない。スーパー担当者になるだけである。スキル偏重のセンス軽視がひどくなると、「代表取締役担当者」になるらしいです。特徴としては、効果的な戦略が出てこないそうです。事業部長レベル以上でこういう人ばかりの会社は、社内のリーダー育成プログラムの方式を変更したほうがいいかもしれませんね。

  • 「経営力=センス」となるならば、ある一定以上の業績を収めたものという条件付きで選ばれることの多い、社内のリーダー育成プログラムはあまり意味ないことになる。担当者レベルでの業績は、アナリシスによるところが間違いなく多いので、シンセシスの能力で選定しなければいけないところを、アナリシスの能力で選定している構図になりますね。

  • 今後どうなるかを考えるということは、戦略ではなく、今後どうするかを考えるかが戦略だそうです。どうなるかを考えすぎると、どうなるかの範疇で物事を考えることになるので、イノベーションは生まれない。今後どうするかで考えると、イノベーションは生まれるということでしょう。ホンダの二輪も、ソニーのウォークマンも、北米に進出したのは、マーケットが大きいからとか市場が伸びるからとかの理由ではなく、こんないいものを作ったから、アメリカで売りたい。という考えから決定されたらしいです。

  • 戦略には、「ポジショニング」と「スキル」の二つがある。競争相手がいなさそうなところで、頑張る。スキルはその場所で自分の実力を伸ばして地位を獲得すること。つまり、この二つの要素の掛け合わせで物事を考えることが必要。

  • ストーリーテリングの能力は経営者には必ず必要。ジョブズをみれば一目瞭然だと思いますが、優れた経営者は優れたストーリー語ることができますし、優れた会社は優れたストーリーを持っている。

  • 顧客のニーズは非連続で進化しているように見えるが、実際は連続的に進化している。その連続進化のピンポイントで出てくるのがイノベーティブな商品であり、そのたまに出てくる感じが非連続感を出すが、実際は徐々に連続的に進化をしている。その連続進化をキャッチすることが大切。これも結局センスのある人しか無理かもしれませんね。

割と薄い本で、語り口調で書かれているので、すぐに読むことができます。競争戦略の研究の日本の第一人者の方なので、経営者や、これから経営者を目指す方にはいい本であると思います。
気になる方は一度手を取ってみてください。

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